2027年から振り返る
今からおよそ21年前の事だったろうか。大学受験へ向けて本腰を入れ始めたあの時、私は確かな夢を抱いた。
当時私にとってそれは大きすぎるものであり、半信半疑の夢だった。しかし、私の中でいつもキラキラと輝いていた。
それを実現させるための知識、教養が少なすぎる私にとって大学で勉強する事は必要不可欠だった。
そして、他にも色々なチャンスをつかむため、私は関西学院大学の総合政策学部に入学した。
あの4年間、私はどれだけ成長できただろうか。そう、まさに「成長」。
二回生の時には夏休みにフィリピンへ赴いた。そこで本当の「豊かさ」というものに触れた。経済的な豊かさではなく、
心の「豊かさ」である。私はこの時、かつてマザーテレサが来日にした時に言っていた
「日本は確かに経済的には豊かかもしれないが人々の心は豊かではない。」という言葉を思い出した。その時は正直何を言いたいのか、本当に理解していなかったと思う
。しかしフィリピンへ行って、理解した。あぁ、「豊かさ」とはこういう事なのか、と。それと同時に私自身は「豊か」であるのだろうかと自問した。私は…
大学を卒業した私は再びフィリピンへ赴き、2年間のボランティア活動を経て外務省に就職し外交官として働き始めた。
外交官としてはまだまだ未熟でスキルもほとんどなかった。しかも女であるため、なめられやすく、度々挫折しそうにもなった。
しかし、そんな時決まって私はあのフィリピンの子供たちの笑顔を思い出す。そして次も頑張ろうと思うのだ。あの子達のためにも頑張ろう、と。
38歳になった今、人生を振り替えってすばらしい人生だと思う。「豊か」だと、そう思う。大学時代に初めてフィリピンへ行った時、自問した事にようやく今答えられそうだ。
しかし、フィリピンのような発展途上国がまだ飢餓や環境問題で苦しんでいる。そして、まだまだ改善の余地はある。
今私の横で眠っている若い部下と一緒に頑張っていこう。もうすぐフィリピンに着陸するだろうか。いや、もうちょっと時間はある。私も少し眠ろう。
フィリピンの子供たちの笑顔をもう一度思い出し、新たな決意を胸に私は眠りについた。フィリピンへ降り立つその時まで。




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